●得難きは時、会い難きは友

読み(ひらがな)

えがたきはとき、あいがたきはとも。

意味

ここぞという時に、チャンスを、とらえるのは難しく、よい友人にめぐり合うのも難しい。

解説

自分が思い描くような望みを成功させるのは、とても難しいことで、それと同じように、 良い友人と、めぐり合うのも、とても難しい。本当に信頼できて、いい友達を見つける事が できれば、人生もさらに豊かなものになるのでしょう。

重要語の意味

得難き=得ることが、とても難しいこと。  会い難き=めぐり合うことが、とても難しいこと。  友=上下の隔たりがなく、いつでも、気兼ねなく、一緒にいられる人。  時=何かを行うのにちょうどいいと思われるとき。 

いわれ(歴史)と重要度

世阿弥作、能の一つ、「西行桜(さいぎょうざくら)」。   重要度=☆☆

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能楽(のうがく)

平安時代より始まった、猿楽(さるがく)は、中国より伝わり、おもしろい物まねや、 おもしろい言葉を使った芸で、寺や神社などで、娯楽として演じられていたようです。 これに田楽という、百姓から生まれた芸、田植えの時などに演じられたものが、一緒に なり、鎌倉時代に民間で、楽しまれていたのが能の始まりです。そして室町時代に、観阿弥、 世阿弥の親子によって、まとめられ大成したものが、能です。能は、「能楽」ともいいます。 能楽の劇の台本の文章のことを、「詞章(ししょう)」といい、これが謡曲で、世阿弥によって 書かれた、謡曲「西行桜」の中に、「得難きは時、会い難きは友」という句があるようです。

猿楽は、ある意味で、昔の、落語や、漫才のようなものだったのかもしれません。 昔の人たちは、この当時から、笑うことを、楽しんでいたのでしょうね。


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