●我が仏尊し
読み(ひらがな)わが ほとけ とうとし。 |
意味自分がよいと思っていることや、自分の持っているものが、他のどんなものよりも、よいと思い込んでいる、ことのたとえ。 |
解説江戸時代では、宗門改という制度によって、ほとんど全ての家が、お寺の檀家(だんか)になっていたようです。 このため、信仰心の深い人は、自分のお寺にまつってある仏像が、他のお寺のものより尊く思える人がいたため、 このようなことわざが生まれたのではないかと思います。 自分の持っているものや、自分の考えていることが最もよいものであると決めつけて、 他のもののよさを全く受け入れようとしない我がままな心をたとえているようです。 「我が家の仏尊し(わがいえのほとけとうとし)」、 「我が寺の仏尊し(わがてらのほとけとうとし)」とも言うようです。 |
重要語の意味我が=「わが」と読み、わたしの。自分の。 仏=「ほとけ」と読み、@仏像。悟りを開いた者をまねして作った仮の像。 A悟りを開いた者。お釈迦さま。B祖先の霊(死んだ人の霊)。 尊し=「とうとし」と読み、尊いこと。うやまい大切にすべきこと。 檀家=「だんか」と読み、あるお寺に所属して布施を出し自分の家の祖先の供養などをお寺にまかせている家や信者。 思い込む=「おもいこむ」と読み、あることをそうであると決めて信じること。あることを決めつけてしまうこと。 宗門改=「しゅうもんあらため」と読み、キリスト教(カトリック)を禁止するための制度。仏教に帰依することが義務づけられ、 子供が生まれると必ずどこかのお寺へ届け出た。寺請。 お寺=「おてら」と読み、寺。仏像を置いて僧侶などがそこに住んで仏事を行う場所や建物。 信仰心=「しんこうしん」と読み、神や仏をかたく信じその教えを守る心。 まつる=信仰の対象としてうやまうこと。 |
いわれ(歴史)と重要度和漢故事要言。 重要度=☆☆☆ |
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