●天道人を殺さず

読み(ひらがな)

てんどう ひとをころさず。

意味

天と地を成り立たせている道理は、まじめで、素直な人間を見ていながら、その人を すてて、かえりみないような無慈悲なことはしない、ということ。

解説

この句の「天道」は、とても難しい言葉です。 「天道」という言葉が、何を意味するのかを考えてみると、神様のこととも思われますし、 天地を成り立たせている原理というか、エネルギーのようなもの、それから、おてんとうさま、 としての太陽も考えられます。太陽以外は、私たち人間の目で見ることのできない何か大切な ものなのかもしれません。

重要語の意味

天道=「てんどう」と読み、@天と地の大自然を成り立たせている理論又は神、宇宙原理。 A天上界に住む神様。B太陽。  殺さず=殺さないこと。見捨てないこと。  殺す=@生命を終わらせる。A動けなくする。  道理=物事のすじみち。  無慈悲=「むじひ」と読み、慈悲でないこと。  慈悲=悩んだり苦しんだりしている者を、かわいそうに思い、大切にすること。 

いわれ(歴史)と重要度

大阪(中京)いろはがるた。 根無草(ねなしぐさ)。   重要度=☆☆☆

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天道

天道とは、「てんどう」とも、にごらず、「てんとう」とも読むようですが、 なかなか難しい言葉です。これは、宗教的な要素が強い言葉のように感じますが、 中国では、古くから、天と地を成り立たせる大自然の原理として、考えられていたようですし、 日本でも古くから、神様として考えられていたようです。いずれの場合も、目に見えるものではなく、 何か、人間や、天地すべてを作っている原理をイメージ化して呼んでいたのではないかと思います。 又、毎日、昼と夜を移り変わらせている太陽のことを、「おてんとうさん」と呼びますが、 この意味もあるようです。仏教にも、この言葉があるようで、仏教的には、 六道の一つ、輪廻の状態にある天上界のことを意味しているようです。

天道
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