●信あれば徳あり
読み(ひらがな)しんあれば とくあり。 |
意味信じる心があれば、よいめぐみがある、ということ。 |
解説神や仏を信じる心があれば、あらゆるものへの疑いの心が晴れて、清々しい気持ちになる、 ということかと思います。このことわざの元になっているものは、次に説明する華厳経の中の言葉ではないかと思います。 仏教の少し立派な人の話ですが、華厳経というお経の中では、菩薩が清らかな心で仏と法を信じ、発心することをすすめ、 次のような句を説いています。「信はこれ道の元、功徳の母なり」=「仏と法を信じることは、 仏道にとってなくてはならない一番の基本であり、良い徳性を生む母親のようなものである」。 音吉が思うに、凡夫が信心を持った時、菩薩に一歩近づくことになる、ということかと思います。 また、信ずることによって、疑いの心が薄れてゆくということでもあると思います。 また、正しくない間違ったものを信じてしまうと、とんでもない結果に陥ることになるので、 何が正しいのかを見極める学び(勉強)も大切なことだと思います。 |
重要語の意味信=「しん」と読み、信じる心。信心。 信じる=「しんじる」と読み、あることを受け入れ本当だと思うこと。疑わないこと。「信ずる」ともいう。 徳=「とく」と読み、心の中の道徳性。人の心に影響を与え、ある方向へ導かせようとする力。めぐみ。 めぐみ=人々を幸福へ導くもの。 神=「かみ」と読み、自然からのめぐみを得る為に、お祭りして尊び祈ったりする目に見えない対象。 仏=「ほとけ」と読み、悟りを開いた者。釈尊。 あらゆる=すべての。 清々しい=「すがすがしい」と読み、さわやかで気持ちが晴れ晴れしている。 法=「ほう」と読み、仏法。仏の教え。縁起、四諦、八正道、四法印など。 菩薩=「ぼさつ」と読み、凡夫が仏法僧に対して深く清浄の信心を起し仏の真理を求めようとする大乗仏教の修行者。 発心=「ほっしん」と読み、凡夫の菩薩が全ての衆生の苦しみを救うため仏とその教えを信じ実践してゆこうとする心を起すこと。菩提心を起すこと。 功徳=「くどく」と読み、善い行いをすることによって備わる徳としての性格。 仏道=「ぶつどう」と読み、仏が説いた実践的な方法。八正道、六波羅蜜など。 華厳経=「けごんきょう」と読み、大乗仏教のお経。毘盧遮那仏とさまざまな菩薩の境地などを説いた書物。 徳性=「とくせい」と読み、徳としての性格。 凡夫=「ぼんぷ」と読み、仏の立場から見た愚かな人。苦の原因となる煩悩から離れられない人。 |
いわれ(歴史)と重要度毛吹草。 華厳経・賢首菩薩品。 大智度論。 重要度=☆ |
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