●地獄の釜の蓋も開く

読み(ひらがな)

じごくの かまの ふたもあく。

意味

正月の十六日と、お盆の十六日は、みんな仕事を休みなさい、ということ。

解説

旧暦の、1月16日と、7月16日は、地獄で鬼が罪人を煮るための釜の蓋を開けて休んでいるので、 この世でも、仕事を休んで、閻魔さんにお参りをしなさい、ということではないかと思います。昔は、この両日を 「十王詣」、または、「やぶ入り」と呼んで、商売をしている家では、使用人に休暇を与え仕事を休ませていたようです。 仏典によると、地獄では、いろいろな釜があり、罪を犯した人が、その中で長い間、煮られて苦しみを受けるようです。 昔は、悪いことを二度としないように、地獄という世界を使って、戒めに用いたのではないかと思いますが、もしかしたら、 本当に地獄があるのかもしれません。

重要語の意味

地獄=「じごく」と読み、この世で罪を犯した人が死んだ後、そこに生まれ変わり、 罪の報いとして長い間苦しみを受けるところ。  釜=「かま」と読み、なべより深い入れ物で米や食べ物を煮炊きする器具。  蓋=「ふた」と読み、入れ物の上に置いてその穴をふさぐもの。  開く=「あく」と読み、閉じていたものの入口や穴がひらく。  地獄の釜=「じごくのかま」と読み、地獄で罪人を煮るための釜。 火炎の釜、膿と血の湯釜、蛆虫の水釜があるらしい。  旧暦=「きゅうれき」と読み、月の満ち欠けを基準にしたこよみ。太陰太陽暦。1872年まで使われていた暦。  鬼=「おに」と読み、想像上の生き物。地獄では獄卒(ごくそつ)と呼ばれているもの。  罪人=「ざいにん」と読み、つみをおかした人。  十王詣=「じゅうおうもうで」と読み、昔、寺院で十王図を拝んだり、閻魔堂に参拝する事。  閻魔=「えんま」と読み、地獄に行った者を裁く神。地獄で一番えらい王。  仏典=「ぶってん」と読み、仏教経典。  やぶ入り=「やぶいり」と読み、昔、奉公人が正月と盆に休みをもらって実家へ帰ること。 

いわれ(歴史)と重要度

不明。    重要度=☆☆☆   

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地獄
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