●有象無象
読み(ひらがな)うぞう むぞう |
意味数だけが多くて、役に立たないものや、人たちのこと。 |
解説世の中にある、さまざまな種類のくだらないものや、くだらない人たちのことのようです。もとは仏教語の「有相無相」が変化したものと考えられ、 この世界に存在する有形、無形のすべてのものを示す言葉でしたが、やがてその意味が移り変わり、人格やものの価値が劣っているという意味が 生まれてきたようです。なぜ、このような言葉が、あるのか理解に苦しみますが、無理して妄想してみますと、仏の涅槃と凡夫の煩悩 を比較した場合、凡夫の思いを有相無相にかけて、しゃれとしてあらわした言葉ではないかと思います。 また、仏教の真理からすると、すべての人は、それぞれの立場で世の中の役に立っている、とする考え方もあると思います。 |
重要語の意味有=「う」と読み、ある。もっている。実際に存在する。 象=「ぞう」と読み、@かたち、ようす。A形をにせる。 無=「む」と読み、ない。 役に立つ=「やくにたつ」と読み、しなければならないことをなしとげることができる。 くだらない=役に立たない。価値がない。 有相無相=「うそうむそう」と読み、特徴(とくちょう)があるものと特徴がないもの。目に見えるものと見えないもの。 相=「そう」と読み、@かたち。ありさま。Aよく見る。明らかに見る。 有形=「ゆうけい」と読み、はっきりと目に見え形があるもの。 無形=「むけい」と読み、見ることができないで形にあらわれないものやこと。人の心や思いや考え 人格=「じんかく」と読み、人の持っている特徴。人の持っている性質 劣る=「おとる」と読み、能力や価値が低いようす。 妄想=「もうそう」と読み、間違っているかもしれないその人だけの思い。 涅槃=「ねはん」と読み、悟りの境地。悟りの心のありかた。 煩悩=「ぼんのう」と読み、欲や執着から生まれる煩わしい思い。 凡夫=「ぼんぷ」と読み、悟りを得ていない人。 しゃれ=同じような音の言葉を使って別のこととしておもしろくあらわすこと。 仏教の真理=「ぶっきょうのしんり」と読み、縁起の法。因縁の法。 |
いわれ(歴史)と重要度江戸時代の洒落本・「通言総籬(つうげんそうまがき)」。 重要度=☆☆☆ |
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