●格物致知

読み(ひらがな)

かくぶつ ちち

意味

まず、物事の本質をしっかりと理解してから、知識や学問をみがきあげる、こと。

解説

この四字熟語は、「大学」という本に載っている言葉で、世の中の平安を望む者が、持つべきこととして8つの段階をあげ、 その一番初めにある最も基本的なことを述べた言葉のようです。物をよく見て観察し、物の本質を正しく理解してから、知識を深め、 さらに、その知識をもとにして知恵を働かせることではないかと思います。また、この2つの基本に加え、同時に 別の6つのことも実行するようにすすめているようです。その8つの段階とは、「格物、致知、誠意、正心、 修身、斉家、治国、平天下」です。この言葉は、朱子学と陽明学で取り上げられ、いろいろな考え方があり、難しいもののようです。

重要語の意味

格=「かく」と読み、@いたる。Aただす。  物=「ぶつ」と読み、もの。実際に目で見て知覚できるようなもの。  致=「ち」と読み、きわめる。  知=「ち」と読み、@知ること。知識。A知恵。  知識=「ちしき」と読み、物事を理解し記憶にとどめること。  知恵=「ちえ」と読み、物事をよく理解し適切に処理する能力。  学問=「がくもん」と読み、知識を得るため知らないことを探し求め学ぶこと。  みがきあげる=より優れたものにすること。  格物=「かくぶつ」と読み、@物にいたる。A物をただす。  致知=「ちち」と読み、知識が深まり知恵がみがきあげられること。  誠意=「せいい」と読み、思いを誠実にし嘘をつかないこと。まごころ。  正心=「せいしん」と読み、心を正しくすること。  修身=「しゅうしん」と読み、正しい行いに努め身を整えること。  斉家=「せいか」と読み、家の中が互いに仲良くなるよう整えること。家庭内を平安にすること  治国=「ちこく」と読み、正しく国を治めること。  平天下=「へいてんか」と読み、世の中を平安にすること。  大学=「だいがく」と読み、中国の古典、儒教の四書のひとつ。 

いわれ(歴史)と重要度

大学・第一章のニ。   重要度=☆☆☆

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格物致知


【儒教の大学】