●四門出遊

読み(ひらがな)

しもん しゅつゆう

意味

お釈迦さんが出家をする前に、老病死の苦しみを知り、出家の決意をしたという伝説の言葉。

解説

古代インドで、お釈迦さんが、まだ若い頃、城の外へ遊びに出かけた時、東の門を出て老人に会い、 南の門を出て病人に会い、西の門を出て死人に会ったとことにより、老いること、病気になること、 死ぬことの苦しみを考え悩むようになりました。そのような時、北の門を出て出家した修行者に出会って、 出家へのあこがれが大きくなったようすを物語にした伝説のようです。当時のインドは、生まれによる身分の区別があり、 特にバラモンという階級の人たちが社会を支配していましたが、民衆の救いには到らなかったようです。音吉が思うに、 救いの少ないバラモンの支配に対抗しようとして、多くの出家者が生まれるようになったのではないかと考えます。 このような時、お釈迦さんは、出家をし、生老病死の苦しみを解決しようとしていたようです。

重要語の意味

四門=「しもん」と読み、東西南北の4つの門。  出遊=「しゅつゆう」と読み、外出して遊ぶこと。  お釈迦さん=「おしゃかさん」と読み、紀元前500年頃、インドのクシャトリヤであるカピラ城の王子として生まれ 29歳で出家をし真理を得た聖者。  出家=「しゅっけ」と読み、定住の家を捨て瞑想や断食、禁欲などをして精神的修行をすること。  修行者=「しゅぎょうしゃ」と読み、出家をし林の中で苦行をしたり各地を遍歴したりして乞食し精神的解脱を得ようとする人。沙門。  沙門=「しゃもん」と読み、ヴェーダ聖典を認めない革新的な男性出家修行者。  バラモン=インドの最高位の階級の僧侶。ヴェーダという聖典をもとに宗教活動をし祭祀を行っている人たち。婆羅門。  ヴェーダ=紀元前十数世紀頃インドに移住したアーリア民族が作った古い宗教文献。自然現象を賛美した詩などを含むもので4つのヴェーダがある。  祭祀=「さいし」と読み、神(梵)を祭ること。人々が神の恩恵を受け幸せになるよう神を賛美して祈ること。 

いわれ(歴史)と重要度

仏本行集経。   重要度=☆☆

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四門出遊

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