●祖先崇拝

読み(ひらがな)

そせん すうはい

意味

家族や親族をつくり、それを受け継いでくれた祖先を大切なものとして敬うこと。

解説

自分を生んでくれた両親、その両親を生んでくれた祖父母、さらにさかのぼっていくと、多くの祖先がいます。 年齢が50才を過ぎると、祖父母に当たる人は、ほとんど亡くなっていると思います。祖先崇拝とは、その祖父母などに 対して、死者への恐れと、親しみの思いを込めて、故人の冥福を祈ったり、祖先をおまつりすることによって、祖先が、子孫である 自分たちの家族などを守り、幸せにしてくれることを、お願いすることのようです。今でも、年忌法要として、決められた年に、 追善供養を行う習慣があります。そして、33回忌または、50回忌を弔い上げと言い、弔い上げを過ぎると、亡くなった人の霊は、 仏から神になると考えられていたようです。ひとつの家の中で、神棚と仏壇を祭る習慣は、この祖先崇拝から生まれたのでは ないかと思います。また、原始仏教では、死後の世界と霊魂の存在は認められていませんが、仏教の方便として習慣化された、 このような祖先崇拝は、日本文化の特徴のひとつであると思います。

重要語の意味

祖先=「そせん」と読み、自分の家族の初めに当たる人。また、それを受け継いだ人たち。  崇拝=「すうはい」と読み、大切なものとして敬うこと。  祖=その家の家系を開いた人。先祖の人々。父の父。  先=さきだつ。はじめ。以前。  崇=あがめる。たっとぶ。たかい。  拝=おがむ。おじぎをする。神仏の前にぬかずく。  敬う=「うやまう」と読み、なくてはならないものとしてあつかう。  冥福=「めいふく」と読み、死んだ後に安らかで幸せになること。  子孫=「しそん」と読み、子とまご。血筋をひいて後を受け継いでいく人々。  年忌法要=「ねんきほうよう」と読み、毎年まわってくる亡くなった人の月日に行う仏教の儀式。 1、3、7、13、23、27、33などに行う(一周忌だけが満で数え、それ以降は、亡くなった年を含めた「かぞえ」となる)。  追善供養=「ついぜんくよう」と読み、故人の冥福を祈るための仏教の儀式。  弔い上げ=「とむらいあげ」と読み、33または50回忌を最後に供養を終えること。故人の霊は仏から神になると考えられている。  神棚=「かみだな」と読み、家の少し高い所に神を祭っておくたな。高神さん、荒神さん、恵比寿さん、大黒さんなどがある。  仏壇=「ぶつだん」と読み、仏像や位牌などを置いて、その前で手を合わせお祈りをしたりする所。  原始仏教=「げんしぶっきょう」と読み、お釈迦さんが説いた教えに最も近い仏教。初期の仏教。  霊魂=「れいこん」と読み、肉体とは別にあるもので死んだ後も残ると考えられている。たましい。霊。 

いわれ(歴史)と重要度

不明。   重要度=☆       難易度=むずかしい。

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祖先崇拝

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