●南無三宝

読み(ひらがな)

なむ さんぼう

意味

あることに失敗した時などに使う言葉で、仏法僧の三宝に呼びかけて救いを求めること。

解説

最近は、あまり使われないようですが、突然(とつぜん)、思ってもみない失敗をした時などに、使う言葉のようです。また、 ある事が成功しますようにと、密かに護ってくれている三宝に、お願いをする時にも使われるようです。単に「南無三(なむさん)」とも言うようです。 昔、仏教を信頼している人たちが、よくないことが起きたり、失敗をした時などに、仏から見捨てられているのではないかという思いから、 自然に口から出てしまう言葉だったのではないかと思います。また、音吉が若い頃、テレビで放送されていた「一休さん」というアニメの主題歌に、 この言葉が使われていたと思います。 この四字熟語は、もとは仏教の言葉ですが、歴史は古く、日本で初めて作られた法律、憲法十七条の第二条には、「あつく三宝を敬え」とあり、 また、さらに古いお経、法句経の190番には、「仏と法と僧とに帰依する者は、正しい智慧によって四つの真理を見る」という言葉もあるようです。 この言葉は、仏教を学ぼうとする人が、必ず持たなければならない心構えだと思います。

重要語の意味

南無=「なむ」と読み、@仏などを信頼して救いを求める時にとなえる言葉。A帰依を意味する古いインドの言葉。  三宝=「さんぼう」と読み、仏、法、僧。3つの大切なたから。「さんぽう」とも読む。  帰依=「きえ」と読み、仏の教えを信頼してその教えに従うこと。  仏=「ぶつ」と読み、ほとけ。悟りを得た者。ブッダ。  法=「ほう」と読み、仏の教え。参考(縁起、四諦、四法印、蘊処界)。  僧=「そう」と読み、仏の教えを信じその教えを修め習う者やその集まり。  救い=「すくい」と読み、苦しみ悩んでいる人を助けること。  密かに=「ひそかに」と読み、人々に知られることがないようす。  護る=「まもる」と読み、まもる。たすける。すくう。  信頼=「しんらい」と読み、あるものを信じてたよりにすること。  一休=「いっきゅう」と読み、室町時代の臨済宗の禅僧。[1394-1481]。  法律=「ほうりつ」と読み、社会生活の秩序を保つためのきまり。  憲法十七条=「けんぽうじゅうななじょう」と読み、紀元604年に聖徳太子によって定められた国の官僚のためのきまり。 第一条、「和(やわらか)なるをもって貴(とうと)しとし」で知られるもの。  あつく=誠意があるようす。心がもっぱらで雑念のないようす。  敬う=「うやまう」と読み、大切なものと考え、それに従う。  法句経=「ほっくきょう」と読み、最も古いと考えられている仏教のお経。短い文章423句から成る書物。「ほっくぎょう」とも読む。  四つの真理=「よっつのまこと」と読み、4つの道理にかなったこと。@迷いの苦しみ。A苦しみの原因。B苦しみを滅すること。C苦しみを 離れるための8つの方法。四諦・苦集滅道。 

いわれ(歴史)と重要度

憲法十七条。   法句経190番。   華厳経・浄行品。   雑阿含経。   重要度=☆☆

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南無三宝