●面壁九年

読み(ひらがな)

めんぺき くねん

意味

ひとつのことを長い間、忍耐強くやり続けた結果、成功することのたとえ。

解説

ある目的を成功させるために、決めたことを辛抱強くやり続ければ、目的をかなえられる、というたとえのようです。 この四字熟語は、次のような故事がもとになっているようです。 「6世紀頃、正しい仏法を伝えるため、西方から中国にやってきた達磨というお坊さんは、国の君主である武帝(ぶてい) に会って会話をかわしましたが、武帝は仏法を受けるのにふさわしくないとあきらめ、嵩山(すうざん)の少林にある岩穴の中で、 9年間、壁に向かって坐禅を組み、慧可という弟子に正しい仏法を伝えました。」という伝説のようです。 達磨さんのことを「壁観婆羅門(へきかんばらもん)」とも言うようです。

重要語の意味

面壁=「めんぺき」と読み、壁に向かって坐禅を組むこと。  九年=「くねん」と読み、9年間。  面=むかう。会う。おもて。  壁=かべ。岩などの表面。  忍耐=「にんたい」と読み、いやなことなどをがまんすること。たえしのぶこと。  達磨=「だるま」と読み、禅宗を広めた僧。インドより中国に入り壁観の教えを伝えた三蔵法師。生没年不詳。  武帝=「ぶてい」と読み、中国の梁という時代の君主。仏教を重んじ帰依していた君主。  正しい仏法=「ただしいぶっぽう」と読み、正しい仏の教え。正法眼蔵。  少林=「しょうりん」と読み、中国河南省にあるお寺。  岩穴=「いわあな」と読み、山などの岩にあいているほらあな。岩窟(がんくつ)。  坐禅=「ざぜん」と読み、足と手をそれぞれ組んで体を静止し無言を保ち無心に専念し続け悟りを得ようとする修行法。 (三業を静め清めることによって悟りに近づこうとする修行法)。  慧可=「えか」と読み、達磨大師より正法眼蔵を受け継いだ僧。[487-593]。  壁観=「へきかん」と読み、壁に向かって坐禅をすること。捨妄帰真。面壁。  婆羅門=「ばらもん」と読み、@インド出身の僧侶。Aバラモン教。 

いわれ(歴史)と重要度

景徳伝灯録3。   碧眼録・第1則・武帝問達磨。   重要度=☆☆☆

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面壁九年


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