●牛に引かれて善光寺参り
読み(ひらがな)うしにひかれて ぜんこうじまいり。 |
意味他の人に連れられて、ある場所へ行くこと。また、自分の意志からではなく他の人の誘いによって良い方向へ導かれること。 |
解説このことわざは、次のような言い伝えがあるようです。昔、長野の善光寺の近くに信心のない老婆が住んでいました。 ある日、となりの家の牛が、老婆の干しておいた布を角にひっかけて走り出したので、牛を追いかけて行くと善光寺の中へ 入ってしまいました。老婆はここが霊場であることを知り、それ以降、善光寺へお参りするようになり信心深くなった、という ことらしいです。善光寺の本尊は、とても古い仏像で、誰も見ることができない秘仏のようです。 また、なぜ牛に引かれるのかはよくわかりませんが、仏教と何か関係があるのではないかと思います。 |
重要語の意味牛=うし科の哺乳動物、角が2つあり、肉を食用にしたり乳を牛乳とする。 引かれる=「ひかれる」と読み、ついて行く。 善光寺=「ぜんこうじ」と読み、長野市元善町にある天台宗と浄土宗に関係するお寺。本尊は6世紀ごろから伝わる一光三尊の阿弥陀如来像。 参り=「まいり」と読み、神社やお寺に行って神仏をおがむこと。 導く=「みちびく」と読み、ある状態になるようにする。 信心=「しんじん」と読み、神仏の教えを信じて大切にすること。 老婆=「ろうば」と読み、年をとったおばあさん。 霊場=「れいじょう」と読み、神仏を敬っておまつりした清らかな場所。パワースポット。 |
いわれ(歴史)と重要度本朝俚諺(ほんちょうりげん)。 今昔物語集・震旦部第七。 重要度=☆☆☆ |
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