紹介と感想など
だるまさんというと、丸くて赤いだるまを思い浮かべる人が多いと思いますが、その福ダルマも
含め、だるまさんに関することが分かる本です。だるまさんの弟子が残してくれた禅の考え方として
「ダルマの思想」という題名をつけ、これを中心に、だるまに関する歴史なども載っています。
「ダルマの思想」の中心となるテキストは、20世紀初めに、中国の敦煌(とんこう)の石窟寺
から見つかった、たくさんのお経の中の一つのようです。これらの仏典は、3世紀ごろから11世紀
ごろまでの記録で、この中に、初期の禅に関する仏典が見つかっているようです。著者は、禅の研究を
していた方で、これらの中の、禅に関する内容の本を日本語に訳し、この本にまとめ、
著者の考えなども加えて解説をつけ、書き上げられています。仏教用語が少し多く出てきますが、
現代語に訳されていますから比較的分かりやすく、仏教に関心のある方なら誰でも読めると思います。
この本には、新しい発見が多くあり、仏教の流れのようなものを知ることができ、
とてもいい本にめぐり合えたと、感謝しています。
現在、この本は再版予定がないようですが、アマゾンには、古本が、たくさんあるようです。
[総ページ数=441]
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