紹介と感想など
ことわざ、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」を調べていて、なぜこんな
ことわざがあるのか考えてみました。まず思いついたのは、「廃仏稀釈(はいぶつきしゃく)」のことで、
これを調べてみると明治維新の時に起こった神仏分離政策が浮かんできました。アマゾンで本を
検索してみたら、この本を見つけたので、購入して読んでみました。現代は、神仏(宗教的なもの)
に関心を持つ人は、そんなに多くないと思いますが、かつて(明治維新前)は、神仏の存在は、とても
身近なものであったようです。日本人が長い期間かけて築き上げてきた宗教に対する考え方、
特に仏教の考え方は、かなり根強く民間にも浸透(しんとう)していたようで、
この宗教に対する考え方を大きく転換させてしまう出来事が、この神仏分離政策であり、廃仏毀釈
運動であったようです。明治維新の神仏分離政策で起こったことを一言で言ってしまうと、
日本人の宗教観が国家権力によって、大転換を迫られ、その後の日本人の宗教観に
大きな影響を与えたのではないかということです。
この本で、述べられている内容は、学校の授業では教えてはくれないような事柄が多くあり、ある意味、
隠された日本史のようなものではないかと思いました。知らないことがたくさんあり、非常に勉強に
なりました。(神仏分離=明治維新の時に政府が行った全国規模の神仏習合の廃止。
廃仏毀釈=お寺などの仏像や経文などを破壊しようとした運動。
神仏習合=神の信仰と仏教の考え方を融合させた日本独自のもの。)
[総ページ数=215]
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