●心の病は医し難し

読み(ひらがな)

こころのやまいは いやしがたし。

意味

心の病気は、最も治すことが難しいということ。

解説

このことわざは、古い禅の本に書かれた言葉で、仏教の言葉でもあるようです。 心の病気とは人の汚れた心、煩悩によって生まれる苦しみや悩みのことで、 仏教的に見ると私たち凡夫は、みんな煩悩にとらわれている為、常に心の病を生ずる可能性が あるということと思われます。煩悩のとらわれから逃れた状態が仏教の悟りを意味するようです。 煩悩で特に重要なものは、貪欲(とんよく)、瞋恚(しんい)、愚癡(ぐち)が知られています。

重要語の意味

心の病=「こころのやまい」と読み、煩悩による心の苦しみ。  医す=「いやす」と読み、苦しみなどを治す。  難し=「かたし」と読み、むずかしい。  煩悩=「ぼんのう」と読み、人の心を迷わせ悩ませ、苦しみの原因となるもの。貪、瞋、癡、慢、疑、悪見など。  凡夫=「ぼんぷ」と読み、煩悩にとらわれて迷っている人。  貪欲=「とんよく」と読み、際限なくむさぼり求める心。  瞋恚=「しんい」と読み、怒り、怨み、恨みなどの心。  愚癡=「ぐち」と読み、真理に愚かなこと。 

いわれ(歴史)と重要度

景徳伝灯録(けいとくでんとうろく)。   重要度=☆

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