●天に唾す
読み(ひらがな)てんに つばす。 |
意味人に危害を加えようとして、逆に自分が、ひどい目にあう、ことのたとえ。 |
解説顔を上に向けて、空のほうへつばきをはき出しても、重力によって再び、自分の顔に落ちてくるので、自分がいやな思いをする、 ということから生まれたことわざのようです。天とは仏教の諸天が住んでいる所で、そこに向かって つばきをはき出すという意味も含まれていると思います。このことわざは、たぶん、因果応報のことをたとえた ものかと思います。「天を仰いで唾する(てんをあおいでつばする)」とも言うようです。 |
重要語の意味天=「てん」と読み、@地と反対の方向で、空全体とさらに高い所。A諸天が住む所、天界。 唾す=「つばす」と読み、つばき(だえき)を口からはき出す。「つばきす」とも読む。 危害=「きがい」と読み、体や命にかかわる危ないことや、それによって起こる悪いこと。 ひどい目=非常に悪いこと。 因果応報=「いんがおうほう」と読み、自分の行った善悪によって結果があらわれるという道理。 諸天=「しょてん」と読み、六道(地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人、天)の1つ、天界にいる諸々の有情で、 持国天、増長天、広目天、多聞天、帝釈天など。 重力=「じゅうりょく」と読み、地球の上で全ての物質に加わる下向きの力。ある程度の重さのある物は全て下へ落ちる。 |
いわれ(歴史)と重要度五世紀頃、中国でまとめられたお経、四十二章経(しじゅうにしょうぎょう)。 重要度=☆☆☆ |
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