●見性成仏
読み(ひらがな)けんしょう じょうぶつ |
意味人が、もともと持っている本性を見きわめ、悟りを得て仏となること。 |
解説人間が生まれた時から持っている心の働きを明らかにし、知恵によって迷いの心を離れることのようです。 この四字熟語は、「直指人心」と組み合わせて使われる場合が多いようで、禅宗のことばとして生まれたもののようです。 「直指人心」は、直接に人の心をさし示す、という意味があり、「直指人心見性成仏」と書いて、その意味は、 「自分の心の中をよく見て体で感じ取ることによって、その本当の心を知り、悟りを得る」ということではないかと思います。 つまり、言葉や文字で説明しにくいことを坐禅によって体験することであり、坐禅を用いて自分の心の中をじかに観察し 煩悩の心を見きわめ、心を整えることによって悟りに近づこうとすることと思います。 人の心を知るという点で、廓庵禅師(かくあんぜんじ)の十牛図は参考になると思います。 |
重要語の意味見性=「けんしょう」と読み、人がもともと持っている本性を見きわめること。 成仏=「じょうぶつ」と読み、悟りを得て仏となること。 見=みる。知る。 性=持って生まれた心の働き。こころ。 成=なす。できあがる。 仏=ほとけ。 本性=「ほんしょう」と読み、生まれた時から持っている心の働き。 見きわめる=「みきわめる」と読み、物事の本当の性質を明らかにする。 悟り=「さとり」と読み、知恵によって迷いの心を離れること。 仏=「ほとけ」と読み、悟りを得た人。ブッダ。 直指=「じきし」と読み、じかにさし示す。 人心=「にんしん」と読み、人のこころ。 坐禅=「ざぜん」と読み、足を組んですわり足の上に手を組み置き、口を閉じ、体と心と呼吸を調え、心の中を無の状態に保とうとすること。 じかに=間に何もない状態。そのもの。 煩悩=「ぼんのう」と読み、心をわずらわせなやませるもの。貪瞋癡(とんじんち)。 体験=「たいけん」と読み、体で実際に感じ取ること。 |
いわれ(歴史)と重要度興禅護国論(こうぜんごこくろん)。 重要度=☆☆ |
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