●天を怨みず人を咎めず

読み(ひらがな)

てんをうらみず ひとをとがめず。

意味

自分がどんなに不遇であっても、天を怨んだり、人や社会を咎めないで、自分の立場をもう一度見直して、 我が身の修養に努力するべきである、ということ。

解説

どんなに苦しくても、世の中に認められなくても、運命や他人のせいにするのではなく、我が身と心を育てる為に、 毎日の生活の中で、しっかり学び人格を高めてゆきなさい、という意味があるようです。自分が認められないのは、 運命が悪いとか、他人が悪いために、そのうなったのではなく、自分自身の人格がないため、そのようになったのであるから、 さらに自分をみがき努力しなさい、ということを言っているのではないかと思います。

重要語の意味

天=「てん」と読み、全てのものの支配者。天帝。神。  怨む=「うらむ」と読み、思うようにならないことを他のものの原因でそうなったと思うこと。憎いと思う。  人=「ひと」と読み、他人。  咎める=「とがめる」と読み、間違いや罪などを非難する。悪く言う。  不遇=「ふぐう」と読み、才能があるのだけれど世の中に認められないこと。  修養=「しゅうよう」と読み、学問を身につけ心をみがいて人格を高めること。  努力=「どりょく」と読み、日々心と体をみがき続けること。  人格=「じんかく」と読み、人間としての価値。人間としての精神的地位。 

いわれ(歴史)と重要度

論語・憲問篇三七。    重要度=☆☆☆   

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【儒教の論語】